2021年度 筑駒中学の入試問題分析

みなさんこんにちは。

今回は筑駒中学の入試問題分析です。
こちらは自由が丘校と白金高輪校の教務職員が担当しました。

算数

例年どおり4問構成。整数の問題、速さ、図形などがバランスよく出題された。

大問[1]図形。二重の円が時間とともに大きくなっていく。その面積の変化についての問題。

大問[2]整数の問題。数をひと続きに横一列に並べ、その桁数などを問う。

大問[3]立体の問題。立体の辺を含む直線を考え、それらの交点の数を求める。問題そのものはシンプルだが、最適な解法を見つけづらい。(2)は見取り図に直接、点を描き込んでしまい正答できなかった生徒も多くいたのではないだろうか。立体は断面で考える。立体を縦に切れば(1)と同様の平面になる。対角線方向についても同様となり、(1)の答えを6倍すればよいことに気づく。(3)は3段になり複雑さは増すが、考え方の基本は同じ。過不足なく数えたい。なぜ(1)があるのか?誘導にうまく乗れた生徒が得点できたと思われる。

大問[4]立体上の動点の問題。3点が同時に動く。速さ、移動距離がそれぞれ異なる。煩雑さをどう回避するかがポイントになる。1秒ごとの表を作ると見えやすい。設問に対して最善の解法は何か?判断力が問われる出題となった。

国語

大問[1]随筆(論説文に近い)

大問[2]随筆

大問[3]詩

漢字の書き取りを除けば、例年どおり、小問に記述で説明を求める問題が並んだ。
しかも、本文中の表現をそのまま使えばほぼ答案ができあがってしまうような問題はなく、状況や心情、詩的表現を説明するのにふさわしい日本語を自ら案出し、的確に表現しなければならない。そこに、将来の東大入試国語を先取りしたような、筑駒国語の難しさがある。今年度の中では、遊びに来た娘の友だちに仕事場をのぞかれて困惑する筆者の心情を、大人と子供双方の視点から回想された少年時代のできごとの記述を通して理解させながら、最後に筆者特有のユーモアの精神まで汲み取った上での説明を求めた大問2の問4、そして、「こころをこめた体」という詩的表現の説明解釈を求める大問3の問1が特に難しかった。国語を鍛えてきた受験生にとっては、自らの学力を測る恰好の試金石となっただろう。

理科

今年度はコロナ渦の影響で、水溶液の性質、生物と環境、電気の利用が出題範囲から除外された。

大問[1]は物の燃え方の問題。空気の流れをどう作るかなどが問われた。机の前の勉強だけでなく、普段の生活での経験がものをいう内容だった。

大問[3]は骨と筋肉の模型についての問題。問題文を正しく読み、状況を的確にとらえる素養が問われた。

大問[5]はてこ、大問[6]は電気回路の問題。それぞれ、基本的な内容にパズル的要素を加えたおなじみの問題である。筑駒受験生ならば確実に解けるようしておきたい。

大問[2]、[4]は地学、生物の問題だったが、受験生には基礎的な内容だった。
どれも落とせない正確さを要求される問題であった。

社会

リード文に取り上げられたテーマは「羽田新ルート」「歴史の中での十二支と人々の関わり」「自転車事故と制度の成立」の三つ。新ルートを飛行機で飛んだときに窓から見える景色を選ばせたり、イヌの扱いが時代とともにどのように変化したのかを考えさせたり、自転車事故という身近なことから法的な責任について発展させて考えさせたりするなど、現代の諸問題に鋭敏に反応した筑駒らしい出題となった。

なお、出題範囲の制限もあり、例年に比べて問題レベルは少し易しくなっている。

以上、筑駒中学の分析でした。
次回も引き続き入試分析の記事を掲載します。