2024年度 雙葉中学校の入試分析

表参道校・代々木校が担当した雙葉中学校の分析を掲載します。

算数

大問1 小問集合、大問2 公倍数、公約数、大問3 流水算、大問4 食塩水、調べ上げ、大問5 仕事算、不定方程式

昨年度は、調べ上げから周期や規則を探す問題が少なかったが、今年度は多く出題された。考えづらいものは少なく解きやすかった。ただし、大問3や大問4のように時間・分・秒まで使う計算が出題されており、例年通り複雑な計算が多い。また全体として、大問1の逆算や部分分数分解の問題、大問4のように複雑な計算の中にも計算の工夫を問われる傾向が見られる。


国語

大問1
ファンタジーでありながら現代の人間の生き方に疑問をなげかける雙葉ならではの物語だった(東直子『ゆずゆずり―仮の家の四人』)。「衣服も建物も暑さ寒さをしのぐためのもので、心安らかに生きられさえすればよいのに」と、主人公シワスがつぶやいている場面からの出題だった。

大問2
1950年代前半、筆者の疎開先での街の景色と25年後の現在の街の景色。2つを思い比べながら筆者の思いが書かれた文章である(長田弘『子どもたちの日本』)。利便性だけを求め、人工物で街を埋め尽くす現代にあって、古き良き時代に思いを馳せている。

大問3
漢字・知識問題。授業と宿題をしっかり取り組めば解けるレベルである。

大問1・2ともに物の豊さと心の豊かさというテーマで一貫している。例年通り助詞・慣用表現等の知識問題も多い。今年度の最後の設問では、物がない時代に貧しくとも工夫して友人と楽しく過ごした「魔法の時間」をふまえて、あなたの経験した「魔法の時間」について書かせている。記述問題はすべて字数制限はないが、長く書けばよいということではない。本文の重要な箇所・要旨を意識しつつ、文章をまとめる訓練をしていくことが重要である。


理科

消化や、地層、溶解度、温度変化と浮力の問題が出題された。
地層の問題から防災の日についてを問う理科以外の出題もあった。例年どおり、実験に対して、なぜそうなる、どうすれば改善されるかなどの思考力を問う出題が多い。大問3で実験器具の使い方を作図する問題に加え、算数のように円を折りたたむことを考える問題もあった。

雙葉を目指す生徒は、毎回の宿題をただ正解・不正解だけで終わらせず、解説を読み込み、授業での説明を聞き、自分の考え方とどう違っているかを普段から意識しておくことが必要になる。


社会

大問1 公民
公害と環境問題について
例年、憲法に関する出題が多いが、今年度はその割合が減った。その代わりに、地球温暖化に関する環境問題や、イスラエル情勢に関する時事問題の出題が増えた。問われている内容は難しくはない。世界で問題となっているニュースに関心を持つことが重要である。

大問2 歴史
日本と朝鮮半島、中国の関係について
問題の難度は例年と変わらず、テキストに載っているレベルである。ただし、第一次世界大戦から太平洋戦争までに起こったことがらを並べかえる問題は、受験生が苦手とするところである。年号を覚えるだけでなく、授業でことがらの原因と結果の流れを正しく理解する必要がある。

大問3 地理
発電について
火力・水力・原子力・自然エネルギーの発電量の多い都道府県と、その都道府県の特徴を答える問題。1960年と2020年の発電量の割合の変化のグラフは頻出であるが、そこから分かることを詳細に記述することが求められている。日頃からテキストの表やグラフにも注目し、そこから分かることを意識するとよい。