年賀状問題の解答発表!

みなさん、こんにちは。

新年に入り2週間が経ちましたね。
まだまだ寒さが続きますが、体調に気を付けて今年も頑張っていきましょう。

さて、年賀状や元旦のブログに掲載した年賀状問題は解いてみましたか?
本日のブログではその解答・解説を掲載します!

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【問題】
ある数Aはつづいた数のたし算で表せます.
そのつづいた数の個数の合計をAの点数とよびます.
例えば60は 
19+20+21の3個,4+5+6+7+8+9+10+11の8個,10+11+12+13+14の5個
の3とおりが考えられます.
それぞれの個数の3と8と5をたすと16になるので,
60の点数=16となります.
さて,2023の点数を同じように考えると何点になるでしょうか.

解答はこちら

 

【解答】
74点

【解説】
いきなり2023の場合を考えてもよいのですが、せっかく問題に60の場合が載っています。
こちらを使って、連続する整数の和の特徴を考えていきます。

4+5+6+7+8+9+10+11の足す順番を入れ替えて、両端から足していくと、4+11、5+10、6+9、7+8はすべて15になります。
つまり60は真ん中の2つの数を足した15が4つ集まってできた数と言えます。
かけ算を知っている人ならば15×4です。これをAパターンとします。

一方、10+11+12+13+14は両端を足していくと10+14と11+13はどちらも24になりますが、真ん中は12で同じになりません。
ここで24=12+12と12が2つ分であることを使えば、24+24+12=12+12+12+12+12となり、60は真ん中の数である12が5つ集まってできた数であるとも言えます。
こちらはBパターンとします。

つまり「連続する整数の和」は「真ん中の数がいくつか集まったものの書き換え」と考えられます。

ここまでわかればあと一息です。
まず2023は何がいくつ集まってできた数字かを探します。わり算ができる人は早く見つけられると思います。
1が2023個集まる、7が289個集まる、17が119個集まるはいずれも0より小さい数が入ってしまいます。

①119が17個集まる
Aパターン
2つの数を足して119になるのは59と60があります。
この2つの数字を真ん中にして17組になるまで両方に数を伸ばしていけば43から76までの34個の数字の和とわかります。
Bパターン
119を真ん中にして数字が17個並ぶようにすると111から127までの17個の数字の和とわかります。

②289が7個集まる
Aパターン
真ん中の2つの数を足して289になるのは144と145があります。
この2つの数字を真ん中にして7組になるまで両方に数を伸ばしていけば138から151までの14個の数字の和とわかります。
Bパターン
289を真ん中にして数字が7個並ぶようにすると286から292までの7個の数字の和とわかります。

③2023が1個集まる
Aパターン
2つの数を足して2023になるのは1011と1012がありますので、2個の数字の和とわかります。
Bパターン
真ん中が2023で1個だけなので、和の形になりません。

よって答えは34+17+14+7+2=74点となります。

 
「正解した」というみなさんの中には「そんなことしなくても、公式を使えばあっという間だった」という方もいるかもしれません。
しかし、特に中学受験ではこのような「真ん中の数の集まり」という発想も大切で、その考え方を使わないと解けない問題も出題されています。

気になった人は校舎の先生にきいてみてください。
 
 
 
 
 

そして「今年の年賀状問題は簡単だったな」というみなさんへ

じつはもっと難しい問題を用意していたのですが、残念ながら年賀状の中に入りませんでした。
今回のブログならばながーい文章でも載せられますのでここで出題します。

エルカミノからの本気の年賀状問題はこちらです。

問題

与えられた整数に対する「操作」を次のように決めます。
操作:その整数の「1とその数自身以外の約数」を1つ選び、もとの整数から引く

※約数とは、その整数を割り切ることができる整数のことです。
 例えば6の約数は1,2,3,6の4つです。

この「操作」を用いて、AとBの2人が次のようなゲームをします。
1. Aが最初の整数に対して「操作」を行う。
2. Aの「操作」で得られた整数に対して、Bが「操作」を行う。
3. Bの「操作」で得られた整数に対して、Aが「操作」を行う。
4. 2.に戻る。

以下同様にして、AとBが交互に「操作」を行っていき、「操作」を行えなくなった方の負けとし、他方を勝ちとします。

例えば、最初の整数として24から始めた場合、次のようなゲームの進み方があります。
Aが約数6を選んで24-6=18→Bが約数3を選んで18-3=15
→Aが約数5を選んで15-5=10→Bが約数2を選んで10-2=8
→Aが約数4を選んで8-4=4→Bが約数2を選んで4-2=2
→2に対してAは「操作」を行えず、Aの負け=Bの勝ち

このゲームでは、AとBのどちらか一方に必勝戦略があります。
最初の整数を2023としたとき、AとBのどちらにどのような必勝戦略があるでしょうか。

かなり難しいと思います。
答えだけでなく、相手がどんな作戦でも本当に勝てるのか、まで考えてみてください。
この問題の解答は1/28(土)のブログで掲載予定です。

それではまたお会いしましょう。