桜蔭中向け記述指導講座の開講について

みなさんこんにちは。
入試本番まで残り4か月あまりとなりました。受験生のみなさんはエンジン全開!の時期ですね。

さて、エルカミノでは今年度より小6女子を対象とした「女子記述対策講座」を開講いたします。
本講座は、私立女子の最高峰・桜蔭中学校に特化した記述問題を演習形式で学ぶものです。

今回は、桜蔭中入試問題の傾向や講座の指導方法について、運営本部長の清水に聞いてきました。

Q:そもそも桜蔭中学の国語の入試問題はそんなに難しいのですか?
A:難しいです。難解な文章を読み解く難しさもありますが、特に難しいのが、“なんとなくわかる”と思うような文章でも、実は深い読解を必要とするところなのです。
具体的には下記の例題(抜粋)をご覧ください。

 
2018年出題 大問1 問4

(主人公かえちゃんの前に、先日急に亡くなったおばあちゃんが目の前に現れたとき)
「とつぜん、いなくなって」
かえちゃんは、お母さんのまねをして、ひとさし指を立てて、ばあばをしかりました。まえの日までいっしょにいたのに、つぎの日にはいなかったのですから、しかられてとうぜんです。すると、ばあばは、こう言いました。
かえちゃんだって、とつぜん、やってきたよお
かえちゃんも、まえの日までいなかったのに、つぎの日にはいたんだよ、と、ばあばは言うのです。

問 「かえちゃんだって」とありますが、どういうことが言いたいのでしょうか。


 この部分だけを読むと、「かえちゃんだって突然やってきたのだから、突然いなくなった自分だけ責められるのはおかしい」と答えたくなります。
 しかし、少し先の文章を読むと「ばあばは、 楽しそうです」とあり、ばあばがかえちゃんのことを悪く思っていないことがうかがわれます。
 すると、ばあばが「かえちゃんだって」と言っているものの、かえちゃんのことだけを言っているわけでないと判断できます。
 正解は、かえちゃん・ばあばだけでなく、“かえちゃんが生まれてきたことも、ばあばが死んだこともどちらも突然であり、人の生死は常に突然であること”なのです。
 この「人の生死は常に突然であること」という概念まで答えられないと桜蔭中では得点できないのです。
 読解の基本である「傍線部の近くだけを読んで」も正解にならないのです。
 このように、読みやすい文章であっても、質問で求められるレベルが極めて高いのが桜蔭の特徴なのです。

Q:対策講座ではどのような指導をするのでしょうか?
A:桜蔭受験生ならば、問題を解いている際に「解答はなんとなくこんな感じ」というイメージは持てるはずです。
 それを正しくかつ過不足なく、しかもスペース内に収められるように記述するための指導します。

 桜蔭中の好む解答ポリシーも伝えながら、思考法だけでなく細かいテクニックも伝えていきます。
 授業内で、「添削+書き直し」を23回指示し、トライアンドエラーにより力を蓄えさせます。
 指導内容を固着化するための宿題を出しつつも、基本的に授業内で指導を完結させます。

以上です。いかがでしたでしょうか。
1020()より全3回にわたり、目白本校にて開講いたします。
エルカミノ国語指導陣の総力を挙げて女子記述対策講座を実施いたします。
みなさまの桜蔭合格に向けて、お手伝いできればと思います。

それではまたお会いしましょう!